零れた溜息。
只一度貴方に向けた愛の言葉。







NO title







「俺、宍戸さんのこと好きです」
レギュラーに見事返り咲いた宍戸さん。
其れまであった辛いことを全て水に流したような喜びの表情。
そんな宍戸さんを見ていたら彼が何処か遠くへ行ってしまうような気がした。
かつて俺と宍戸さんが名も知らないような先輩後輩の関係であった頃のように
戻る気がしてしまった。
俺にもう関わることもなく、また只の希薄な先輩後輩の仲に戻るんじゃないかと。
宍戸さんの清々しいまでの其の笑顔。
余りに眩しくて目が眩む。
自分の中の愛欲に目が眩む。




青空が突き抜けるように広がるその真ん中で。
只一言。
「俺、宍戸さんのこと好きです」








目を合わせた瞬間、宍戸さんは腹を抱えて笑い転げだした。
人の一世一代の大告白なのに。
「何笑ってるんですか」
多少ならずとも腹は立つ。だって此方は本気なのだから。
なのに宍戸さんは涙まで浮かべて笑っている。






そして一言
「今更言わなくっても分かってたっつうのバーカ」








END





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