青空輪廻ハイライト
風の強い午後だった。
先輩たちの応援に来ていた関東大会のテニスコートフェンス脇。
そこには同じ2年ですでに青学NO.2と言われていた不二周助の佇む姿があった。
新緑真っ盛りの葉っぱたちが狂ったように舞う中で彼は風に弄ばれる髪の毛を運動部のクセにほっそりとした白い手足で懸命に押さえていた。
光の都合によっては金髪にもみえるくらいの薄い色素の髪の毛の隙間から垣間見えた、この日の青空のような綺麗な碧眼。
その硝子玉のような輝きとオレの視線が一瞬、かちあった。ただそれだけ。
どこの街角にも溢れているそんな瞬間。けれどもオレはその一瞬であの瞳に囚われてしまった。
「不二くんは天根とやってもらう」
一度あの瞳に向き合ってみたかった。そんな理由で出逢った時にはすでに有名となっていた不二に負けない実力をつけて今年もまた、この会場に帰ってきた。
今日もまたあの日のような目が覚めるほどの青空。
不二の瞳のような青空。
空を仰いで空色を楽しめばきっと不二の瞳を感じられる。
ふいに吹き付けてくる強風にハッとするようなデジャヴを覚え、視線を空から地上のコート脇に戻すとそこには1年前とまったく同じシチュエーションの状態の不二の姿があった。
ふいに振り向かれた瞳には去年よりも深みを増したような紺青の瞳。
さらに引き込まれるような瞳の色。そして合わさる二人の視線。
ただ、1年前と違ったのは不二がオレの存在に気づいてにこやかに微笑み、こちらに歩み寄ってきたこと、ただそれだけなのにそれだけでは済まされないようになっているのはオレの心臓。
濁流が流れ込むように鼓動を打つ。
「六角中の天根くん・・・だよね?次、青学とあたる・・・」
見上げられた硝子玉は思っていた以上に透明度が高く、煌きを放ってオレの双眸に入り込んでくる。
逸らせないんじゃない。囚われているのが分かる。この瞳に。
「あぁ・・・」
不二の瞳から逃れられず、その瞳に夢中になったオレの返答はひどく無愛想で。
「僕、青学3年の不二。いい試合をしよう?」
すっと差し伸べられた握手を求める細い手。力を込めて握り返したらいとも簡単に崩れてしまいそうな。
「あぁ。よろしくな」
不二の手を壊さぬようぎこちなく返した握手に、青空以上に目が冴えるような微笑みと、心臓に刺さるような紺碧の瞳の美しさを残して不二はオレの元を去っていった。
「これから青春学園対六角中の試合を始めます」
また次にキミに逢うときもまた眩暈がするほど青空でいい。
青空を見てまた君を思い出す。
END
BACK
念願(?)の天根不二・・・?ってものっそ青!!中学生日記ですがな。ハイ。
タイトルが椎名林檎っぽいですが意味はないです。
キャラ分かる前に書いちゃったから多少ズレがあるけど
まあ天根のマジメな部分だと思っていただければ(笑)